ハッピーメールで知り合ったその女との共通した趣味があるとしたらオナニーだろうか。両者ともオナニストだった。俺は正直いってセックスよりオナニーが好きで、アダルトグッズを各種持っている。精巧なオナホールやオナカップ、乳首マッサージ器。ダッチワイフ……。セックスは自分だけでなく相手も歓ばせる必要があるが、オナニーは自分が気持ち良ければそれでいい世界。自己中な俺にはぴったりの遊びだ。
彼女も話を聞くとバイブやローターなどのアダルトグッズを数種類持っていて、基本的に毎晩はげむという。処女ではないが、やはりセックスよりオナニー派らしい。
「セックスではイケないこともあるけど、オナニーでは必ずイケるから」
彼女とオナニー見せっこしたことがあった。
互いの愛用のアダルトグッズを持ち寄って日頃のオナニーを披露するのである。
これには興奮した。
自分のオナニーを女が見ているという興奮。恥ずかしいが、女もオナニストで、自らを性的に慰める人間の気持ちがわかる女という分、恥辱感も和らぎ、それが快感につながっている。
「おお、気持ちいい」
ローションをたっぷり入れたオナホールを前後する。
「私もするわ」
俺のオナニーを見て興奮したのか、彼女も愛用のアダルトグッズ(バイブ)を取り出して穴に挿入した。女のアヘ声とヌチャヌチャという性音が立つ。
「あ、出る……」
「イクウウ……」
ほぼ同時に絶頂に達した。
それから俺たちは変なことをした。
バイブとオナホールを結合させたのだ。
普段交わることのないそれら男女のアダルトグッズが結合。しかもついさっきまで各々の性器を慰めていた生々しい器具が結合。俺は男女の結合を見ているような気がし、それだけで彼女とのセックスした気になった。
「これ見てるだけで、きみとセックスした気になった」
「これって面白いね」
それから彼女とはオナニー見せっこをして、終わったらアダルトグッズ同士を結合する遊びを続けている。
男が穴を差しだし、女が棒を差し出すというのも、なんだか違和感があるが、それがまた興奮する。