出会い系で知り合った彼女とは恋人関係だ。
出会ってなんと一ヶ月半もセックスがなかった。
そういうことはお互いの信頼が育ってからするもの、と彼女が主張するので、その気持ちを尊重し我慢してきた。
でもその考え方も一理あるよな。
どうせするんだったら愛のこもったセックスをしたいもんね。俺も彼女に出会う前は割り切りとか即セックスとか獣のようなセックスをしたことがある。それはそれで気持ちいいし燃えるけど、一時的な興奮にすぎない。終わったらシラケちゃって会話も生まれないこともある。やっぱりセックスには愛がないとね。
そして一ヶ月半が経過。
やっと彼女からセックスOKの許可が出たよ。
そのかわり、奇妙な提案をされた。
「ポリネシアンセックスしてみたいわ」
ポリネシアンセックスとは、ゆっくり時間かけて、体より心のつながりを大切にするセックスだ。心のつながりを大事にするあまり、簡単には挿入しない。最初の4日間は前戯だけで終わらせ、5日目にしてようやく挿入が許されるのだ。このセックスをまともにやると、女性の身体はとても感じやすくなり、挿入直前には最高度の快感に包まれるようだ。
しかしそれはあくまで女側のメリットだ。
男にとって何かいいことがあるんだろうか。
「俺は耐えられんかもしれん」
「そこを何とかがんばるの!」
彼女が俺の目の前で拳を作った。
けっきょく彼女との初セックスはそのポリネシアンセックスだった。
マ○コがすぐそこにあるというのに挿入射精が禁じられた地獄の4日間がスタートを切った。それはまるで坊さんの「行」に近い。
キスもできる。
乳も揉めるし、舐めてもいい。
クリトリスを触るのも膣に指を挿れるのも自由だ。
許されないのはペニス挿入だけ。
それだけじゃない。プレイを開始してからわかったことだが、勃起したペニスを彼女の身体に接触させることもNGらしい。女性は身体を触られて感じているのに、男は我慢。
「ああ、挿れたい。・・・こんなの嫌だ。頼む挿れさせてくれ。一瞬でもいいから」
「我慢我慢。男は我慢」
と拳を突き出す。
これは体験してみるとわかるけど生き地獄だぜ。ペニスは勃起しっぱなしでヒクヒクと動き、透明のカウパー腺液を垂らす。我慢汁とはよく言ったものだと納得する。
よほどオナニーしようかと思った。でもすで4日たっていたので我慢したよ。
そして5日目。
やっと挿入が許された。
彼女は身体全体が性器のようになっていて、ちょっとしたことでも感じまくる。とてもセクシーに見えるし体温も高い。これがポリネシアンセックスの醍醐味か。
俺ははあはあと荒い息をあげて挿入したよ。
正常位になって股を開くと、女壷めがけてとがった肉棒をぶっさした!
「おおおう・・・たまんねえ!」
「ああぁぁンッ! ウウッ!あっああぁぁンッ!・・・」
彼女の性的興奮も最高潮に達した。
ピストン開始。
夢の花園にいるような感覚になる。
全身が溶けて、彼女とひとつになった気になる。
「イッちゃう・・・イッちゃう・・・アウウッ」
ものの二分で彼女が絶頂に。
俺も我慢できず射精。
本当はもっといろんな体位を試したり楽しみたかったんだけど、彼女がイった瞬間に膣がぎゅっと締まり、とても我慢できなかった。
4日間我慢した割に二分で完了したわけで、空しさだけが残る。
でも気持ちよかった。
女性は徐々に女の快感を高めていけるし、男は我慢の末に射精するのだから、その快感たるや筆舌につくしがたい。セックスレス解消や、女性の不感症対策、男性のED対策にも効果があるかもしれない。
ただし愛が必要だ。
お互いの愛なくしてこのポリネシアンセックスは成り立たない。
出会って一ヶ月半、二人はやっとここまで来たって感じかな。