人に言えた話ではないが、俺は仮性包茎。童貞は21歳のときにソープランドで捨てたが、わけわからないうちに射精してしまったのを覚えている。ソープ嬢は何も言わなかったけど、腹の中では笑っていたのではないかと思う。
あれ以来女の子と寝ていないが、俺だってしたい盛り。誰かとセックスしたい。でもモテないから彼女できないし、彼女できても仮性包茎だからみっともない。暗中模索で悩んだ末、出会い系に行き着いた。友人がこうアドバイスしてくれたんだ。
「割り切りならお金の関係だから確実にセックスできるぜ」
その言葉を信じ、出会い系サイトPCMAXに登録した。
割り切りの相手はすぐに見つかったよ。どこかスレたような、いかにも好きそうな女の子だった。
「ゴム有ホ別2で一回でいいかしら」
コンドーム付きで一回だけセックス(一回だけ射精)してホテル代別で二万円。ホテル代たして二万五千円。これで確実にセックスできるんならもうけもの。俺は快諾した。
でも一応セックスをするわけだから、自己紹介がわりに包茎のことを話しておこうと思ったんだ。
「俺さ、仮性包茎なんだ。だから上手にできないかもしれないよ」
「まじで?」
彼女はパンと手を叩いて嬉しそうな顔をする。
「私ね、仮性包茎の人好きなのよ」
「ほ、本当なの?」
「だってさ、仮性包茎の人って純真で優しいから」
それで気をよくしてホテルへ。
お互い裸になってベッドに潜り込むと、彼女がさっそくしかけてきた。俺のペニスをつかむとシコシコしごいて、口に入れて勃起させたんだ。俺はもう興奮の極地。無我夢中で乳を揉み、キスした。
「入れて・・・お願い入れて欲しいの」
そんなことを女性から言われて断る男はいない。俺はそそり勃つ仮性包茎のち○こにゴムを装着すると、マ○コにぶすっと挿入。ピストン開始!
でも、すぐに精子を出してしまった。ものの10秒くらいだったのではないだろうか。インフルエンザの予防接種のほうがもっと長く刺しているのではないだろうか。
「じゃあ終りね・・・二万円ね」
ベッドインしてまだ3分くらいしかたっていない。
これで二万か。3分二万とすると一秒で111円。高すぎる。!!
でもこれが仮性包茎の現実なんだろう。
彼女はお金を受け取ると、さっさとホテルから出ていったよ。
後日そのことを友人に話したら笑われた。
「そりゃ割り切りする女の子から見ればセックスが早く終わってくれた方が都合がいいに決まってるだろう。その分時間当たりの単価が上がるわけだからな」
彼女たちにとって仮性包茎は貴重なお客様というわけか。
だがこれでめげる男ではない。
出会い系で経験を積んでなるべく持続力を高め、セックスを楽しめる男にならなければ。
俺の目標は、純真で優しい男からの卒業だ。