男なら99%オナニーをした経験があるだろうが、その行為を人に見せたことのある人は一握りだろう。オナニーはこっそりするものだし、人に見せるものじゃない。たとえ親しい家族であっても、恋人や妻であっても、見せることはない。オナニーは隠れて行う秘密の遊びだ。
だが俺は以前からオナニーを女に見てほしいと思っていた。自分の秘密の行為を女に見られたい。見せつけたい。これは自虐行為ともとれるが、オナニーを見た女の反応を楽しむという意味においては、女に対する性的悪戯とも言える。露出症の性癖には、(自分の恥辱を)見られたいという願望と、(女の反応を)見たいという願望が入り交じっている。
そして実行に移した。
PCMAXのアダルト掲示板。
「僕のオナニー見てくれませんか?」
と書いた。
やがて一人の女からアプローチが来た。
「見るだけでいいなら見てあげる……動画送って」
「ちがう……直接、生で見てほしい」
「会わなきゃならないの? めんどっちいな、もう」
聞くとアラサーの主婦だという。出会い系で浮気しまくっている女で、現在もPCMAXで知り合った男性とW不倫中とか。
「わかった……見るだけね。でもオナニー手伝わないし、もちろんHもなしだよ」
「わかってる。オナニー見てくれるだけでいいから」
ラブホで会った。一回だけ会うという約束だったから、風俗嬢に会うみたいにラブホの近所で落ち合った。
ラブホに入り、早速オナニーを見せる。
下半身を裸にするところから始め、ベッドに仰向けになって勃起させる。乳首をいじりながら亀頭マッサージ。そして竿をつかんで上下運動。女はラブチェアに座って冷めた目でこっちを見ている。
「ああ、感じるう……ち×こ気持ちいい……あううっ」
とわざと卑猥なことを言ってよがる。すると主婦の静かな目が落ち着かなくなり、身を乗り出す。
「ああ……セックスしたいよお……したいよお……おま×こにち×こ入れたいよお……」
えげつない単語を並べながら高みに向かって上っていく。主婦が下半身をもじもじさせる。
視界の中にこっちを見つめる主婦の顔がある。その緊張した視線はペニスを俺の顔を交互に見ている。ペニスもオナニー中だが、顔もオナニー中。その両方を見てはじめて男のオナニーを鑑賞する意味があることを、その主婦は知っていた。
「で、で、出るうううっ」
白濁液が腹や太股に飛び散り、オナニー完了。
「すごいね……初めて見たわ。うちの旦那もこんなことしてんのかな」
「W不倫相手もやってますよ、きっと」
主婦は顔を真っ赤にして興奮していた。
もしかしたらと期待したが、約束通りエッチはなかった。
でもオナニーを見てくれて、興奮してくれただけで十分だ。
帰宅してから、真っ赤になった主婦の顔を想い出しながら追加でオナニーした。