ソープで童貞を捨ててから出会い系サイトに登録した。通常の(日常生活での)出会いでは、なかなかそうスピーディにことが運ばないとは思うが、出会い系で知り合った相手とは、比較的早い時期に体の関係になるという話を聞いたからだ。心より体。これが出会い系の男女のポリシーだ。
だからソープで女を体験しておいたのだ。ソープは楽だったし気持ちよかった。俺は基本的に何もしない。やったことは、泡でまみれた乳を揉んだことと、タワシプレイで顔面にやってきた綺麗なマンコを舐めたことぐらいだ。能動的なセックスをしたわけではないが、まあ、セックスをしたことは間違いない。
そして嬢のアヘ声も聞いた。それは商売音声だったが、まあアヘ声だったことは間違いない。
その後俺は出会い系の女の生のアヘ声を聞くことになる。
相手は大津市在住の25歳の女。軽めの女で、四回目のデートでベッドインした。
ソープ嬢のそれは人工的でおもしろくなかったが、素人女のアヘ声は生なましい。一度も耳にしたことのない素人女のアヘ声を、俺は聞いた。
感動だった。
女が俺の性技で感じ、興奮して声を出すなんて最高だ。正常位でハメてぎゅっと抱きしめたままピストンしたのだが、女の口がちょうど俺の耳のあたりにあって、熱い息とともに艶めかしいアヘ声が発せられる。
「ああんっ……いいんっ……くうう……あんっ、あんっ」
(うう、女のアヘ声だ……)
ソープ嬢のそれとは根本的に違い、子宮の中からこみ上げてくるような生きた音色。今、ここに女がいる。セックスで感じている女がいる。ほかでもない、この俺のプレイによって性的興奮にまみれている女がいる。アヘ声を聞くと、そこに女がいるのだと改めて感じる。
(女はセックスのときに本当にこんな声を出すんだな)
出会い系サイトで、俺は女に出会った。