「彼氏が欲しかったの」
出会い系で知り合ったすみれさんと初めて会話したとき、出会い系サイトに登録したいきさつをそう語った。
ホテルで勤務する彼女は姿勢の良い清楚な美人。こんな女性がハッピーメールで彼氏を探しているという事実がにわかには受け入れがたかった。出会い系サイトに頼らなくても男の一人や二人見つかるだろうに。
「職場の男性はうんと年上の方ばかりで、それに既婚者が多いんです」
「僕でいいのですか」
「とりあえずお付き合させてください」
僕たちはそんな風に清らかなスタートを切った。
初めてセックスしたのは出会ってから二か月半後だった。そろそろ頃合いだろうとホテルに誘ったら、何も言わずについてきた。
もしかして処女?
なんて期待したがはずれで、立派に穴が貫通していた。
ただしセックスは極めてノーマルスタイル。教科書通りのオーソドックスなセックスを済ませた。
そんな彼女の実相が浮かびあがったのは初セックスから二週間後のことだった。
彼女はオナニストだったのだ。
彼女の部屋に始めて招かれ、彼女がシャワーを浴びているとき、俺は出来心でチェストをあさった。目的は下着だったのだが、偶然アダルトグッズを見つけたのである。
他の衣類とは異色の雰囲気を持った巾着袋があったのでドキドキしながら中を見てみたら、女の玩具が出てきた。
バイブ3本、ローター2個、ニップルクリップ二種類、コンドーム、ウェットティッシュ。
すげえ。
清楚な彼女がオナニストだったとは。
その日から彼女への見方が変わり、セックスの質も変わってきた。
それまでは常に清楚な雰囲気をたやさない彼女に気づかい、ノーマルなプレイしかしてこなかったが、オナニストとわかった以上、容赦しない。
俺はやや乱暴な前戯をするようになった。指を三本つっこんで激しくGスポットを攻撃したり、乳首を噛んだり、イラマチオ風のフェラをしたりした。
彼女はやや声を荒げるも、それほど女の質を変えようとはしない。
(オナニストのくせに……)
ある日俺はバイブをホテルに持ち込んだ。
その極太の張型を彼女の目の前にさらしたときの彼女の表情をじっと見た。
彼女はつんとした表情で、こんなことを言ったのである。
「それ何? 何に使うの?」
「まじでそんなこと言ってんの? オナニーの道具だよ」
「へえ、そうなんだ」
「……」
女は自分のオナニー事情を絶対に人に言わないという。
オナニストはかたくなにその秘めやかな習慣を隠す。
その日は徹底的にバイブプレイをやった。
彼女はセックスのときより見悶え、狂った。
「いやあんっ、あん、アアアンッ」
「バイブでオナったことあるだろ?」
「な、ないもん……ないもん、いいんっ、あんっ」
バイブは俺のチンコよりもマンコにぴったりハマっている気がした。
俺は彼女がオナニストであることを白状するまでバイブで虐めるつもりだ。